印色は一人で眠っていた。それがふつうなのだが、彼ももしかしたら夜に耐えきれず、誰かと床をともにしているかもしれないと、桃生はちらと考えたのだった。だが、そういうことはなかった。
上掛けがずれているのを見つけ、桃生はやや意外だった。印色ならば少しの乱れもなく、ぴしっと寝ているのだろうと、無意識のうちに想像していたからである。印色は横向きに寝ていた。桃生はのぞきこむようにひざをつき、そして目を丸くした。そこに寝ているのは帯壬だった。
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